2009年3月3日火曜日

タイプ

前にも書いたが在庫切れ(多分絶版)の本をパソコンに打っていて、後50ページ、ゴールが見えてきた。1時間/頁という遅々としたものだ。どれだけ役に立つかわからないが用いられるといいがどうなるだろう。どうも私がやるのは自己満足的で、人に役立つとはあまり縁がない。それと途中で終わっているが、新約概観も聖書を読まなくても新約の流れがわかるというつもりだったが難しそう。メリル・C・テニイの「新約概観」を要約していたに過ぎないが。これが終わったら、これをもっと要約して読みやすくし、仕上げるつもりだ。初代教会の流れもわかるからいいと思うが…。

タイプと書いて、思い出した。私の最初の仕事は、博物館にもない和製タイプライターの組み立てをしていた。組み立てといってもドリルで穴あけしたり、タップでねじを切ったり、鑢で削ったりで3日くらいかけて仕上げる。10数人の新人の中で一番成績が悪かったから工場長の雑用係りをさせられる。仕事が遅いと文句を言われて、出来ないものはしょうがないと内心思ったりしていた。ある時ひょんな事からイラク早くできるようになった。工場長が不思議そうに部品をチェックして、このことがきっかけで、やってみるかと言われて、大枠の組み立てをさせられる。同期がそれをやるころには、次の全体の組み立てをするようになった。何が幸いするかわからない。それに普通より早くできちゃうので、研修に来ている地方の代理店の子に教えたりといっても、ほとんど組み立ててあげていた。懐いていたので、辞める時に泣きつかれたのを今でも思い出す。 

和製のタイプライターはワープロが出来てからも大分経つまで、公文書には必要ではなかったかと思う。文字盤があって、活字を拾うのはやさしいが画数によってタイプを打つ力を加減しないと印字が濃くなったり薄くなったりする。タイピストはそこを上手にやる。中古をリメイクして、廉く(といっても高かったように思うが)商業高校に販売していた。今でいうとパソコンみたいなものである。これは人気があったみたい。

それと三越だったかキーパンチされている顧客カードに宛名の印字をしていた。これは封筒に何度も宛名を印字ができる。もしかしたらこういうもののハシリではないかなと思う。半世紀近く、製品は博物館にもないとなると私も以下同文、生かされていること自体、め・ぐ・み・である。感謝であるがナイナイ尽くしの人生も時にはシンドイ。