2011年7月25日月曜日

NHKスペシャル 飯舘村 ~人間と放射能の記録~

福島県飯舘村は人口約6000人。山あいの土地で農業や畜産業を営みながら人々は静に生活していた。ところが、東京電力福島第一原発の事故で暮らしは一変した。飯舘村は原発から30㎞以上離れていたため、当初は避難区域などに指定されず、住民は村に残った。しかし実際には、村の土壌は高濃度の放射能に汚染されており、人々は被曝することになった。さらに4月末には国によって計画的避難区域に指定された。村人たちは仕事と暮らしをすべて手放すという悲壮な決断を迫られたのだ。

 農作物の出荷停止。汚染状況の判明。村民に広がる被曝の恐れ。「自然と共存した村作り」を目指してきた菅野典雄村長も、村民の命や健康を守るため決意が揺らぐ。村を出るか、それとも残るか、村民は村の消滅のという極限の状況下で、何を考え、どう行動するのか。番組では震災発生から4か月間、飯舘村を定点観測し、「見えない敵」放射能との闘いを強いられた人々の姿を記録した。(番組の紹介より)

見終わって、「悪い奴ほどよく眠る」の映画のタイトルを思い出した。そして「人の命は鴻毛より軽い」という言葉が生きているのに驚くというより昔から変わっていないのに驚く。国や官僚、企業の利益優先がここにも生きているのかと思わされる。村民の苦悩と葛藤が伝わってくるが東電や国の姿が見えてこない。人は行くところまで行かないと立ち返ることが出来ないことを教えてくれる。誰がどこで真の謝罪をするのだろうか。もし、しなかったら、また同じことを繰り返すだろう。