2010年12月30日木曜日

タウン紙で

先日新聞に挟まっていたタウン紙に載っているセミナーの要約が載っていた。地方紙の女性対象のセミナーで「命の現場考」というタイトルである。お寺の副住職の尼さんが講師だった。生きるとは仏教から語っていたようだがその題材をV・E・フランクルの「夜と霧」からと書かれていたのでびっくりした。「フランクルと仏教の教えは全く離れたところにあるが仏教的にも解釈できます」と書かれて如来様云々と、要約だからよく分からなかった。しかし、仏教と哲学はキリスト教より合うのだろうか。

学的なものはほとんど分からないが今読んでいる主人公もフランクルもユダヤ人である。ユダヤ人は自分たちを迫害した者も助けた者も執拗に探し出す姿を見てある種の恐れを抱くが、この二人は命の危険にさらされ、家族や親族を悲惨な死で亡くしていながら、憎しみはどこにあるのだろうと思うほど淡々としている。二人を見て結論するのはいけないかもしれないがユダヤ人の奥の深さを感じた。神に選ばれた民であり、世界の中心の民でもあることを何となく思う。