2011年6月22日水曜日

白を黒と

立川談志が国会議員に立候補しようとした時か、なった時か忘れたが、師匠の小さんが政治家になるには白を黒と言えないと駄目だと言ったように記憶している。政治の世界を見るといつもそのことを思いだす。「清濁を飲む」力量も必要だろうし、ある意味でまともな神経では務まらない世界のような気がする。

民主党政権になって新鮮さを感じたが、災害復旧や原発の対応を見ていると、この集団は政治のアマチュア集団ではないかなと思うときがある。理念はあっても政治が出来ていない。勿論一般市民からは見えない、分からない面はたくさんあると思う。自民党政権時代は分かりやすかったように思う。利害がうまく絡まって、政治家も官僚も動いていたように思う。落語の「三方一両損」ではないが「三方一両得」をして、当事者はにんまりなのである。これが諸悪の根源になっていることも否めないが、民主党にはそれがない。新鮮さはあっても、理念では物は動かない。しかしその理念さえどこかにいってしまったようだ。官僚が背後で動いているのか、動かないのか分からないが、形骸した理念に縛られているようにも見える。もう形骸した理念もないのかもしれない。政治のアマチュアではなく、政治のプロであって欲しい。

それと気になるのが一つある。枝野官房長官が記者会見?する時、壇上に上がる前に一礼する。何なのだろうと思っていたら、どうも国旗に礼をしているみたいだ。国旗は丁寧に扱わなければならないが礼をするまで必要だろうかと思う。たかが日の丸の旗だ。この行為が日の丸や君が代を特別視して礼拝の対象にしようとする危険な思想があるような気がする。日本人は「お上」意識で上は上なりに、下は下なりに動いていくみたいだ。どうなるニッポン、考えすぎかな。