2012年5月12日土曜日

時代の流れ?

世界のトップ企業として話題になっている韓国のサムスンや中国のハイアールが話題になっている。負けず劣らず日本のメーカーも話題になっている。しかし、片や成長、片や大赤字、時代の流れなのだろうか。日本の花形産業の家電メーカーの凋落ぶりは目を覆うばかりである。この時代の流れの中で回復する力を持っているのだろうか。

私が就職した頃は右肩上がりの経済成長期に入りかけた時期だった。2-30年前(?)の中国のようだったかもしれない。就職した会社は、社長が伊豆の出身なので殆どが伊豆の出身だった。それがサルが就職する2年位前から東北地方からもと採り出したのである。当時は「金の卵」ともてはやされたがそれはマスコミのことばだけの話。会社の下請けの会社は、連ドラの『梅子せんせい」の片岡鶴太郎親子とダブル(少しマシかな)、そんな時代だったのである。

ラジオやアンプを組むために秋葉原に良く通った。あそこに行けば何でもそろっていた。(それが高じてTVの修理をやるようになったのである) 又聞きだけど、その頃からPXで日本製のアンプなどが売られて、彼らがアメリカに持ち帰ったのが評判になって、日本に来た軍人?たちが秋葉原に買いに来た。その中に電音というメーカーがあって、英字で「DENON」日本流に読むと「デンオン」とと読むがアメリカ人は違う。秋葉原に来て「デノン」のアンプをくれと云ってきたそうだが店員はそんなメーカーはないと断ったとかそんなことを聞いたことがある。家電関係はこれからだったが音響関係は既にアメリカで評判になっていたようである。前後して、当時のスピーカーメーカーのパイオニア、無線のコイルのトリオ(ケンウッド)、トランスメーカーの山水が、それまでビクターやコロンビアの一体型のステレオからスピカーが分離した本格的なステレオを売り出すようになった。


前後するが東京通信工業が東通工となり、ソニーとなっていった。品川の御殿山の上にあって、当時の会社は今新幹線が走っている脇の高台だったから直線距離にして2キロ弱くらいだと思うが2階建ての(木造?)の上に会社の看板が見えた。あの小さな会社が世界のソニーになっていった。井深さんの本にトランジスターの製造をするようになったこと、それによってトランジスターラジオが生まれたこと、そのラジオがアメリカでそれほど評判にならずがっかりしてヨーロッパで評判になったこと、もう本は処分したのでアメリカとヨーロッパが逆になっているかもしれない。私が家電の関係するようになった頃はリール式のテープレコーダーが一番人気があった。当時の会社を辞めて数年たってから大崎駅界隈を歩いて、駅前の明電舎の工場がソニーの看板に変わっていた。

パナソニックもフィリップスと技術提携して大きくなったといわれている。今、シェバーはフィリップスを使っているがシェバーもナショナルのはフィリシェーブといって刃は同じものだったと思う。今も古いのを息子は使っている。これを使えなくなったのかブラウンのような横型になったので止めたのである。TV修理している時、ビクター共、フィリップスの真空管だったから他のメーカーと違っていて苦労したことがある。それは一本の真空管の中に二つの真空管が入っているようになっているので回路が複雑に見えた。基本的には変わらないのであるが。

20年から前だったか韓国の鉄鋼メーカーのポスコから来られた兄弟が日本勤務で同じ集会に集っていた時にポスコが粗鋼生産で世界一であることを知った。その頃は韓国製のTVは秋葉原の何でもショップのような安売り店でしか扱っていなかった。見向きもされなかったのである。今はサムスンなんか日本のメーカーを大きく凌いでいる。まさに隔世の感がある。

ps:49:20
人はその栄華の中にあっても、悟りがなければ、滅びうせる獣に等しい。