2014年8月13日水曜日

学問のすすめを読み終えて

落語で誰の十八番か内容も記憶も定かでないが確か何かのお祝いを述べに行かせる為にお祝いのことばを教えるが教えるうちから前のことばを忘れていくそんな話であった。話の持って行き方、間合いの妙に聞き入って大いに笑ったものだ。若いときには笑って聞けたが今その笑いを誘った話を地で行っている。そんな調子なので本を読んでも最後はよかったかつまらなかったの感想が残るのみで中身はきれいに抜けている。脳みその骨粗しょう症みたいなものである。

そんな状態で福沢諭吉の「学問のすすめ」を読み終えた。前に書いたのとダブるが終えて幾つかのことを感じた。一つは明治の初めに今日でも通用する考え方を持っているということである。勿論若者向けに書かれたようであるが下級とはいえ武士であり、その残滓は残っていてもいいはずであるがそれが何も感じないのである。鎖国の時代に密出国した人でもあり、かといって俗に言う西洋かぶれをしているわけではない。戦後このような人がいたら大きな助けになっていたであろうなと思った。学校を創設する人を見ると思想家というより実務家と言った方がいいのかなと思うが福沢諭吉も同じように感じる。そこがちょっとなと思った。