わたしが心魅かれるのは、
何かを期待しているからではなく、
むしろ愛の絆によるのです。
わたしがいつも郷愁を抱くのは、
「贈り物」にではなく、
それを「贈られた御方」にです。
わたしが接吻したいのは、
自分が手に入れようとする栄光ではなく、
栄光を受けておられる御方です。
わたしは、
この世での生命への願望によって身をすり減らすのではありません。
心の最も深い部分ですすり泣くのは、
快楽を激しく求めるからではなく、
魂の喜びをそなえる御方を慕い求めるからです。
わたしが追い求めるのは休息ではなく、
真の安らぎを与えてくださる御方の御顔です。
わたしが待ち焦がれるのは、
婚礼の宴ではなく、
花婿(キリスト)です。
自分の過ちという重荷を負うにもかかわらず、
わたしたその御方の力によりすがり、
全能者の御手に身を委ね、
ゆるぎない希望をもって信じます。
その御方からの赦しを頂けるだけではなく、
わたしがその御方ご自身を見るであろうことを。
テゼ共同体編 「初期キリスト者たちのことば」より