2016年5月2日月曜日

今月のみことば 5月

「あなたは私に、いのちの道を知らせてくださいます。あなたの御前には喜びが満ち、あなたの右には、楽しみがとこしえにあります。(詩篇16篇11節)

 紀元前1450年頃、モーセに率いられたイスラエルの民は、長い奴隷生活に終止符を打ち、エジプトを脱出しものの、たちまち危機に見舞われる。イスラエルを去らせたことを後悔したエジプトの王、パロが最精鋭の軍隊を出動させ追いかけてきたのである。◆よく知られているように、モーセの祈り応えて、神は紅海を二つに分け、民はまるで陸地を歩くように対岸まで歩くことができた。◆スウェーデンのカロリンスカ研究所のレナード・モーラー博士によると、アカバ湾の水深は1500mを超えるが、イスラエルの民が渡ったと思われる部分は、橋梁のようになっていて100mほどに過ぎない、という。◆しかし、エジプト軍が同じように渡ろうとしたところ、一挙に海の水が元に戻り、一瞬にして世界最強の軍隊が全滅してしまった、と聖書は記す。◆海底はいつそのような形状になったのだろうか。勿論、それは出エジプトが起きるはるか以前のことであり、神が地と海を造られた時にさかのぼることは言うまでもない。であるからこそ、神は、「ミグドルと海の間にあるピ・ハヒロテに面したバアル・ツェフォンの手前で宿営せよ」(出エジプト14:2)とモーセに言われたのである。その地点こそ、対岸のアラビア半島に渡るために神があらかじめ用意された海底の道の出発点であったからである。◆新学期が始まった。私たちにも困難の海が目の前に立ちはだかるかもしれないが、慌てずに神の導きを待とう。私たちの目には見えなくても、神が用意された安全で確かな道が隠されているはずである。