2016年6月13日月曜日

今日のパン、明日の糧より

愛を受ける力を与えられる   6/12

 聖霊は神が「アッバ、父」であるばかりではなく、私たちが神の愛する子として神に属していることも明らかにされます。このようにして聖霊は、あらゆる他との関係の持っているいみを私たちの内なる関わりとして復活させてくださるのです。
 「アッバ」は非常に親しみ深い言葉です。その最も適当な訳語は「お父ちゃん」でしょう。「アッバ」という語は、信頼、安全、地震、帰属、そして何よりも親しみを表しています。この言葉には、「父」という語がしばしば呼び起こす、権威、力、支配というった含みがありません。それどころか、「アッバ」にはすべてを抱擁し、育む愛という意味が含まれます。この愛は、父、母、兄弟姉妹、夫、妻、友人、恋人たちから与えられるあらゆる愛を包み込み、これらの愛を無限に超越してゆきます。それは聖霊の贈り物です。


すべての愛の源(みなもと)

 両親や兄弟姉妹、配偶者、恋人、友人たちの愛がなければ、私たちは生きること出来ません。愛がなければ、私たちは死んでしまいます。しかし多くの場合、この愛はひどく歪められ限界あるものとして体験されています。勢力争いや嫉妬、恨み、復讐心、虐待までもが、愛を汚すことがあります。人間の愛に、私たちが望んでいるような完全な愛はありません。時として、人間の愛は不完全であるあまり、それが愛であるとはほとんど分からないほどです。
 そのような不完全人間の愛のもたらす傷によって打ちのめされないためには、次のことを信じなければなりません。すべての愛の源は、神の無制限で無条件の完全な愛であるということ、また神のこの愛は、私たちから遠く離れたところにあるのではなく、私たちの内におられる神の霊の贈り物であるということです。