2017年1月9日月曜日

エゼキエル書16章1節~23節


主の言葉がわたしに臨んだ。「人の子よ、エルサレムにその忌まわしいことを知らせなさい。あなたは言わねばならない。主なる神は、エルサレムに対してこう言われる。お前の出身、お前の生まれはカナン人の地。父はアモリ人、母はヘト人である。誕生について言えば、お前の生まれた日に、お前のへその緒を切ってくれる者も、水で洗い、油を塗ってくれる者も、塩でこすり、布でくるんでくれる者もいなかった。だれもお前に目をかけず、これらのことの一つでも行って、憐れみをかける者はいなかった。お前が生まれた日、お前は嫌われて野に捨てられた。

しかし、わたしがお前の傍らを通って、お前が自分の血の中でもがいているのを見たとき、わたしは血まみれのお前に向かって『生きよ』と言った。血まみれのお前に向かって『生きよ』と言ったのだ。わたしは、野の若草のようにお前を栄えさせた。それでお前は、すこやかに育ち、成熟して美しくなり、胸の形も整い、髪も伸びた。だが、お前は裸のままであった。

その後、わたしがお前の傍らを通ってお前を見たときには、お前は愛される年ごろになっていた。そこでわたしは、衣の裾を広げてお前に掛け、裸を覆った。わたしはお前に誓いを立てて、契約を結び、お前は、私のものになった、と主なる神は言われる。

わたしはお前を水で洗い、血を洗い落とし、油を塗った。そして、美し織った服を着せ、上質の革靴を履かせ、亜麻布を頭にかぶらせ、絹の衣を掛けてやった。わたしはまた、装身具をお前につけ、腕には腕輪、首には首飾りをつけた。また、鼻に飾りの輪を、耳には耳輪を、頭には美しいし冠をかぶらせた。

こうして、お前は金銀で身を飾り、亜麻布と絹とで美しく織った服を身に着けた。そして小麦粉と蜂蜜と油を食物とした。こうしてお前は非常に美しくなり、女王のようになった。その美しさのゆえに、お前の名は国々の間に広まった。わたしがお前を装わせた装いには、少しも欠けるところがなかったからである、と主なる神は言われる。

それなのに、お前はその美しさのを頼みとし、自分の名声のゆえに姦淫を行った。お前は通りかかる者すべてにこびを売り、身をまかせた。また、自分の着物の中から選び出して、華やかな床をしつらえ、その上で姦淫を行った。このようなことは、かつてなかったし、これからもあってはならないことだ。お前はまた、わたしが与えた金銀の美しい品々を取って男の像を造り、それと姦淫を行った。お前は美しく織った服を取ってそれらの像に着せ、わたしの油と香をその前に供えた。また、お前はわたしが与えた食物、お前を養ってきた小麦粉、油、蜜をその前に供えて、宥めの香りとした、と主なる神は言われる。

お前はまた、わたしのために産んだお前の息子、娘たちをとり、偶像の食物として供えた。お前の姦淫はまだ足りないのか。お前はわたしの子供たちを殺し、火で焼いて偶像にささげた。お前はあらゆる忌まわしいことや姦淫を行っているあいだ、幼いときに裸で血の中をもがいていたことを思い起こさなかった。

ああ、なんと災いなことか、お前は、と主なる神は言われる。…
共同訳聖書

付記
人間的な神の苦悩が伺い知れるこの箇所は好きである。ここにイスラエルの民の姿だけでなく、キリスト者も然りであろう。御し難い罪と主の受肉と受難しか解決の道がないことを教えられる。

相変わらずに千鳥指である。下手な鉄砲も数うち当たると同様で数を…。